待ったなしの雑誌取材

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昨日は、『磯投げ情報』誌にて連載中の『波間の自由時間』の取材釣行だった。

毎月のように、送稿が校了日寸前という綱渡りにもかかわらず、担当編集者のI君は文句の一つも言わないばかりか、ケロリとしている。長年の付き合いによる信頼関係と言えばそれまでだが、考えるに、彼の編集作業に関する「自信」の表れと言ってよいに違いない。

例えギリギリのギリになろうと、スムーズな編集作業できっと間に合わせてみせる、と自らを信じている結果でもあるに違いないのだ。

その校了日が、今月は16日。

ちなみに校了日というのは、全ての編集作業が終わる日で、それからあとは、印刷所の製本作業に移行する。

すなわち、通常は校了日よりはるか前に締切日があり、送稿された原稿を元にレイアウト作業が行われ、写真だの図版だのを組み込み、写真にキャプション(説明文)を入れ、原稿に見出しをつけたり、小見出しをつけたりしたうえで一旦印刷所に入る。

印刷所が試し刷りをしてきたら、間違いなどないかチェック作業(校正)をおこない、訂正個所を印刷所に知らせ、手直しした試し刷りが再び出てくる。

そこで、手直しした個所がしっかり直っているかどうかをチェック(再校=最終校正)したうえで、印刷所に戻し、校了となる。

校了日とはそんな厳正かつ、ギリギリのギリの日なのだ。

ところが今月は、ぼくのスケジュールが立て込んで、取材予定が13日になるという崖っぷち。さらに、13日は朝から豪雨に強風が追い打ちをかけるという不運が重なった。

さてどうする……。

ところがI君はケロリとして、「村越さん、13日は天気が悪そうなので、都合がつくようでしたら取材を14日に延ばしましょうか」ときた。

「それで大丈夫なの?」

「ええ、校了日は16日なので大丈夫です」

「原稿は?」

「16日中にあれば何とかなります」

「何とかしてくれるってことだね」

「ええ、全く問題はありません」

そこで14日(昨日)にギリギリのギリ、待ったなしの取材に出掛けた。

ターゲットは、投げのシロギス。

某海岸でこのところ良型がよく釣れていたため、ガチの投げ釣りで挑もうと考えていたのだ。

もちろん、校了間近のI君は寝不足続きなので、できれば半日くらいで取材を終わらせ、少しでも休養時間がとれるようにしてあげたいと考えていた。

が、自然はいつだって人間の思い通りにはゆかない。

そこそこ釣ったところで風が吹き始め、ピタリとアタリが止まってしまった。

「大移動するしかないかなぁ」

「そうですね、行きましょう」

「では」

ということで大移動が決定。

そこから先は、いつものように、ズルズルと、終わりのない釣りに突入。

ついには、家から遠く離れた伊豆半島の西海岸で、夕方を迎えることになってしまった。

さらに、よせばよいのに、目についた小川が気になってしまい、「ちょっとだけチェックさせてもらっていい?」とテナガエビチェックをすることに。

「面白そうですねぇ」と言ったのは、I君。

「時間は大丈夫?」

と、大丈夫であるはずがないと分かっていながら一応投げかける。

「え、まあ。もうこの時間になったら変わらないです」

居直った2人が見たのは、テナガエビの宝庫……。

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ちなみに、今日、15日のぼくのスケジュールは、都内にて『ザ・フィッシング』の企画会議。

原稿書きは、深夜に帰宅してから、となるため、脱稿はおそらく16日のお昼ぐらい。

「大丈夫です。16日中にあれば間に合います」

I君の胆の座り具合にはつくづく頭が下がる。

そして、ぼくにとっては、それもまた日常なのである。

「待ったなしの雑誌取材」への1件のフィードバック

  1. 正にプロとプロ。
    のびのびと仕事をする人、させてくれる人。
    年齢は違えど、なんだか会社の凄腕上司と敏腕社員って感じで
    、この会社は上手くいくな~などと思ってしまいました(笑)

    25日の発売日がさらに楽しみになりました!!!

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