蔵出しエッセイ⑪

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久しぶりに「蔵出しエッセイ」。

 

<靴磨きにハマった>

 

長年履きこんだ革靴(主にデッキシューズ)のメインテナンスにハマっている。

くたびれてヨレヨレになった愛用の靴が、見違えるほどきれいになるからだ。

キッカケは、そろそろ捨てようかと下駄箱の隅に押しやっていたティンバーランドのデッキシューズを、捨てる前に感謝の意を込め、きれいにしてやろうとワックス掛けしたことだった。

革靴用のワックスをウエスで塗り込み、豚毛ブラシでこすってゆくと、みるみるうちに汚れが取れ、ついには艶が出はじめた。

ひょっとして、くたびれ果てていたわけではなく、ただ単にメインテナンス不足で汚れていただけなのか、と疑ってしまうほどの変わりようだ。

こうなると、ブラッシングにも気合が入る。

何たって、捨てようとしていたお気に入りのデッキシューズが、生まれ変わろうとしているのだ。

こうなったら徹底的にやってみるか、と、靴ひもを外して新しいものに替え、はがれかけていたソールを接着剤で接着し直す。

天気の良い日に陰干しすること丸1日。

もう一度ブラシでこすると、さらに艶が出てピカピカになった。

当然、行き先はゴミ箱ではなく、元の下駄箱。しかも、前より一層、愛着が強くなった。

そして、全く同じもう1足のデッキシューズの手入れに取り掛かる。

ワックスを塗り込み、丹念にブラッシング。

予想通り、ピカピカの新品同様(それは大げさだが、愛着の度合いは間違いなく増す)に変身した。

こうなると、手当たり次第磨きたくなるのがこだわり人間たる所以。

厳冬期用のノースフェースも、夏用のトップサイダーも、革靴という革靴を全て引っ張り出しては順番に磨いてゆく。

その生まれ変わった靴を眺めていると、えもいわれぬ満足感に浸れるのだ。

くたびれた革靴をお持ちの方は、ぜひ一度試してみていただきたい。

必要な物は、靴用クリームまたは防水ワックスと、豚毛ブラシのみ。

間違いなくハマります。

(初出:2010年6月)

 

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